
制作に18年かかった“方言辞典” 図書館に置いてもらおうとしたら「差別語がある」と返された(87)
- 1 ぽキール星人φ ★ 2009/12/25(金) 17:42:48 0
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「追録」と記された小さな冊子を見る志摩市志摩町越賀の学校司書、西岡博子さん(56)の目に
涙がにじんだ。差別語と向き合ったこの1年。万感の思いがこみ上げた。膨大な量の方言を
一語一語、確認する作業。同時にそれは、自身の内に潜んだ差別意識を問い直すことでもあった。
昨年秋、同町和具の内科医、鍋島泰さん(83)が、「和具の方言」(全3巻、2268ページ)を発刊した。
2人の老海女の会話から聞き取った3万1025語を、18年かけて分類、収録した。「日本で一番詳しい
方言文例辞典」と評価される。西岡さんは裏方として支え続けた。
志摩市の図書館に納めようと、市教委に持ち込んだが、1カ月後に返品された。いぶかる西岡さん。
差別語があるとの返答に、「まさか」。点検すると、直接的や方言ならではの言い回しで、障害者差別や
女性差別などの差別語が見つかった。
「気づかなかった。ひとえに人権感覚に欠けていた」と、西岡さんは振り返る。松阪市の人権団体からは
「差別語を聞かされた障害者の気持ちが分かりますか」と、厳しく指摘された。差別語に対する自身の考え方、
取り組み方が問われていたのだ。
差別語を整理し、正すため、追録の作成を決めた。著者の鍋島さん、人権問題に詳しい西岡さんの
同僚の高校教諭、方言の第一人者の大学研究者、それに私も加わり検討を重ねた。
高校教諭が部落問題をライフワークにした経緯を告白するなど、真剣な議論が交わされた。
鍋島さんは「追録」の前文で、「(多数の差別語の記載によって)傷つかれた方々に対して深くお詫(わ)び
申し上げたい」と、率直に謝罪した。辞典には載らなかった部落差別語も収録し、差別を広げないため
何に対する差別なのかをきちんと明記した。
追録を手に西岡さんはこう思う。「私は人を差別しないし、差別とは無縁だと思ってきた
だが、掲載した言葉で人を傷つけたことを指摘され、打ちのめされた。差別と向き合う時、自分自身を脇に
置いていては何の解決もしない」と。人々の思いが込められた「和具の方言」が、図書館の書棚に
並ぶ日を願ってやまない。
ソース:毎日jp/三重
http://mainichi.jp/area/mie/news/20091225ddlk24070138000c.html
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